高雄神社(たかおじんじゃ)七重石塔

 高雄神社(たかおじんじゃ)(福井県福井市本堂5-10)

  越前町の大谷寺九重石塔(重文、元亨三年 1323年)と同形式で、越前地方の在銘層塔では最古の石塔

高雄神社七重石塔(鎌倉時代後期 正応三年 1290年、凝灰岩、高さ 190Cm)

初層軸部、蓮華座上月輪内に阿弥陀三尊の種子を刻む(正面:阿弥陀)
七重石塔は本殿の向かって右手、松谷の宮 敷地内に立っている 初層軸部、蓮華座は薄肉に美しく陽刻されている(向かって左面、サク:勢至)

石塔の初層軸部は、阿弥陀三尊の種子を配し、石材は地元産の笏谷石(凝灰岩)で造られている。

初層・二層部 屋根

屋根は軒が厚く、重厚な軒反(のきぞり)をしめす。軒裏の垂木型はない

初層軸部、月輪は周縁に小蓮弁を巡らしている(向かって右面、サ:観音菩薩)
基礎の背は低く、上端に二段の段型を造り出す。側面は、四面とも素面 初層軸部、阿弥陀三尊の種子から、浄土信仰による造塔である

初層軸部 背面

初層軸部背面に「為慈父幽霊成佛也」「正応三天(1290)庚寅南侶口日、孝子、敬白」の銘文がある

左行銘:「正応三天(1290)庚寅南侶口日、孝子、敬白」 向かって右の行 刻銘:「為慈父幽霊成佛也」

初層軸部 背面の刻銘 (銘文は、亡き父の成仏供養の為に造塔されたことを表す。)

三層部 屋根 五層部 屋根

三層・五層部 屋根

各層屋根の軒が厚く重厚な軒反(のきぞり)をしめし、両端でわずかに反る。軒裏の垂木型はない

高雄神社 七重石塔

石塔は、鎌倉時代後期 正応三年(1290年)の銘があり、この地方の年代的基準になる在銘層塔として貴重である

七層部 屋根 頂部は相輪を欠失し、他の宝珠を載せている

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高雄神社 (たかおじんじゃ)

白山信仰で著名な泰澄大師ゆかりの神社

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*福井駅前から京福バス 西安居線 桜井団地行きに、「本堂バス停」下車 北西方向へ徒歩 約5分。

(撮影:平成21年11月25日)