関(せき)釈迦三尊自然石塔婆

 関(せき)の古碑群(青森県西津軽郡深浦町関字栃沢)(No:11-10、前列、左から10基目)

  中世この地を支配した安東氏の別称「安倍」姓を刻むもう一基の石塔婆で、貞和二年(1346)の紀年銘を持つ

関 釈迦三尊種子自然石塔婆(県指定史跡、南北朝時代前期 貞和二年 1346年、安山岩、高さ 104Cm 幅 64Cm)

安東氏の別称「安倍」姓を刻む石塔婆で、表面の駒形(五角形)枠線内、上方に釈迦三尊種子、下方に願文と紀年銘を刻む。

石塔婆 上部

駒形の枠線内に釈迦三尊種子を刻む。

三尊種子は、上方に釈迦如来の種子「バク」、向って右下に普賢菩薩の種子「アン」、左下に文殊菩薩の種子「マン」を刻む。

石塔婆 下部

四行の罫線内に刻銘があり、法華経薬草喩品に出る偈(げ)を含む願文と紀年銘を刻む。

刻銘:「右石塔者安倍季口、口逆修現世安穏後、生善処法界口口口、貞和二(1346)丙戌八月廿四日、敬白

尚、安倍氏の名は、「季久」または「季長」の名があげられている。

法華経薬草喩品に出る偈(げ):「現世安穏(げんぜあんのん)、後生善処(ごしょうぜんしょ) [ 現世は安穏にして、後には弥陀の浄土に生ぜんことを ]

関(せき)胎蔵界大日種子自然石塔婆

 関(せき)の古碑群(青森県西津軽郡深浦町関字栃沢)(No:11-11、前列、左から11基目)

  貞和二年(1346)の紀年銘を持つ石塔婆で、種子「アク」を主尊とする。

関 胎蔵界大日種子自然石塔婆(県指定史跡、南北朝時代前期 貞和二年 1346年、安山岩、高さ 85.5Cm 幅 57.5Cm)

自然石を大まかに成形し、表面に駒形(五角形)枠線を引き、上方に種子「アク」、下方に願文と紀年銘(貞和二年)を刻む。

貞和二年(1346)の紀年銘を持つ石塔婆は計 四基を数えるが、全て同じ形式で駒形(五角形)の枠線がある。

石塔婆 上部

駒形の枠線内に種子「アク」を大きく刻む。

「板碑の総合研究」 総論編(柏書房) (板碑に見える種子と梵字)で、石村喜英氏は、

「アク」の仏尊を胎蔵界大日、不空成就如来、釈迦如来、普賢菩薩、金剛薩埵と紹介している。

石塔婆 下部

四行の刻銘があり、願文と紀年銘を刻む。

刻銘:「右修造者奉為慈父、御尊儀成道正覚口、口堅十方有頂無間、貞和二年(1346)初秋、敬白

刻銘:「貞和二年(1346)初秋 本石塔婆群は、貞和二年(1346)銘を持つ四基の同形式石塔婆がある。

関(せき)の古碑群(自然石塔婆群) (県指定史跡、南北朝時代前期~室町時代前期)

写真、前列の向って左から二基目が貞和二年八月銘石塔婆(No:11-10)、三基目が貞和二年初秋銘石塔婆(No:11-11)。

関(せき)の古碑群(自然石塔婆群)現地説明板 (前列18基、後列24基、Noがついている)

 関(せき)貞和三年銘 阿弥陀三尊種子自然石塔婆                石仏と石塔-目次!

関(せき)の古碑群から見た青森西海岸(日本海)

 板碑(いたび)

*JR五能線 「北金ヶ沢駅」下車、東南東方向へ 徒歩 約18分。

(撮影:平成25年10月15日)