北金ヶ沢 阿弥陀三尊種子自然石塔婆

 北金ヶ沢(きたかねがさわ)の古碑群(青森県西津軽郡深浦町北金ヶ沢)(No:12-13 短列、左から4基目)

   阿弥陀三尊種子を刻んだ石塔婆で、主尊 阿弥陀種子の月輪を小蓮弁で荘厳する。南北朝時代の造立と思われる。

北金ヶ沢 阿弥陀三尊種子自然石塔婆(町指定史跡、南北朝時代、安山岩、高さ 49Cm 幅 52Cm)

自然石の表面 上方月輪内に阿弥陀種子、向って右下に観音種子、左下に勢至種子を刻み阿弥陀三尊とし、下方の枠内に銘文を刻む。

石塔婆上部、観音三尊種子

主尊の阿弥陀種子は中央に大きく刻み、外周に小蓮弁を配した月輪で荘厳する。

三尊は、上方に阿弥陀種子「キリーク」、向って右下 に観音種子「サ」、左下に勢至種子「サク」を刻み、各々蓮座で荘厳する。

石塔婆 下部

枠内に、銘文を刻んでいる。残念ながら摩耗・風化が激しい。

刻銘:「口口口口、口口口口、口口口口、現当二世、口口口口也」

北金ヶ沢の古碑群(自然石塔婆群)短列 部分 (町指定史跡、南北朝時代)

左から四基目が阿弥陀三尊種子石塔婆(No:12-13)。

北金ヶ沢 一尊種子自然石塔婆

 北金ヶ沢(きたかねがさわ)の古碑群(青森県西津軽郡深浦町北金ヶ沢)(No:12-8、長列、右から2基目)

   種子「アン」を主尊とする石塔婆で、南北朝時代の造立と思われる。

北金ヶ沢(きたかねがさわ)一尊種子自然石塔婆 (町指定史跡、南北朝時代、安山岩、高さ 53Cm 幅 42.5Cm)

自然石の表面上方 二重月輪内に種子「アン」を、下方に枠をつくり内に造立趣旨を刻む。

石塔婆 上部

二重の月輪内に種子「アン」を大きく刻む。

「アン」は通常、密教系の「阿弥陀如来(胎)」・「普賢菩薩(胎)」として知られ、「大日如来(胎)」種子として使われる場合もある。

石塔婆 下部

四行に亘り銘文が刻まれている。

刻銘:「右口廟口口口、子息松之乃至、提堅十方慈悲、平等利益故也」

北金ヶ沢(きたかねがさわ)の古碑群(自然石塔婆群) 長列部分(海側 面)

一尊種子石塔婆(No:12-8)は、向って右から二基目。

 北金ヶ沢 六字名号自然石塔婆                        石仏と石塔-目次!

北金ヶ沢の古碑群(自然石塔婆群)現地説明板 [長列:海側面13基(No:69-4~12-9)、短列 9基(No:12-10~12-18)]

No:12-1~12-18の18基は、薬師堂古碑群。No:69-1~69-4の4基は、国道工事の際発見され移転の後、当地に安置された。

 板碑(いたび)

*JR五能線 「北金ヶ沢駅」下車、西方向へ 徒歩 約600m。北金ヶ沢駅前の道を左折、最初の大きな道を国道側に左折、国道101号線を横断した先に赤い鳥居が見える。そこが、薬師堂への登り口。

(撮影:平成25年10月15日)