(弘前市史No:弘前65)
中別所(なかべっしょ)石塔婆群・公卿塚(くげづか) [青森県弘前市中別所字葛野]
金剛界大日如来の種子「バン」を主尊とする石塔婆で、鎌倉時代後期 正和三年(1314)の紀年銘がある。
中別所 金剛界大日種子石塔婆 (鎌倉時代後期 正和三年 1314年、安山岩、高さ 77Cm 幅 72Cm 厚さ 20Cm)
公卿塚石塔婆群、奥の中央に立つ石塔婆で、上方に金剛界大日種子「バン」、下方に正和三年(1314)の紀年銘を刻む。 |
形状は、石仏ブロックの正和二年(1313)銘の金剛界大日三尊種子石塔婆に似ている。
石塔婆 上方
金剛界大日如来の種子「バン」を薬研彫する。
石塔婆 下部
下方、向って左側に「迂、正和三(1314)十月、十五日」の刻銘がある。
弘前市史は刻銘の部分が空白になっており、陸奥古碑集には上記刻銘が掲載されている。
刻銘:「正和三(1314)十月、十五日」
中別所(なかべっしょ)石塔婆群・公卿塚(くげづか) [青森県弘前市中別所字葛野]
上記 正和三年(1314)銘石塔婆の左側立つ石塔婆で、紀年銘・銘文ともに刻まれていない。
中別所(なかべっしょ) 金剛界大日種子石塔婆 (紀年銘なし、安山岩、高さ 113Cm 幅 110Cm 厚さ 21Cm)
身部上方、金剛界大日種子「バン」。 | 上・下、二分断され、接着剤で固定している。 |
中別所(なかべっしょ)石塔婆群・公卿塚(くげづか) [青森県弘前市中別所字葛野]
上記 正和三年(1314)銘石塔婆の右側立つ石塔婆で、上部を欠損する。紀年銘・銘文ともに刻まれていない。
中別所(なかべっしょ) 金剛界大日種子石塔婆 (紀年銘なし、安山岩、高さ 65Cm 幅 51Cm 厚さ 15Cm)
上部を欠損する。上方は金剛界大日種子「バン」を刻み、下方は素面。
公卿塚 板碑群、奥側 三基
中央に正和三年銘石塔婆(No:65)が立つ。
中別所(なかべっしょ)石塔婆群 全景 (公卿塚)
*JR 弘前駅前から弘南バス 弘前~船沢・三ツ森線、または弘前~弥生・新岡・葛原線に乗車、「折笠バス停」下車、北東方向へ約1.7Km。
(撮影:平成25年10月13日)