中別所(なかべっしょ)阿弥陀種子石塔婆(弘前市史No:弘前66)

 中別所(なかべっしょ)石塔婆群・公卿塚(くげづか) [青森県弘前市中別所字葛野]

  石塔婆群、二番目に高い石塔婆で諸行無常の偈(げ)を刻むが、最下部の銘文が摩耗し、紀年銘は不明。

中別所(なかべっしょ)金剛界大日種子石塔婆 (鎌倉時代、安山岩、高さ 237Cm 幅 71.5Cm 厚さ 23Cm)

公卿塚、辛夷(こぶし)の根元に立つ石塔婆で、主尊「キリーク」を意匠化して刻み、下方に涅槃経に出る偈(げ)を刻む。

石塔婆 頂部

身部上方、阿弥陀種子「キリーク」を意匠化して刻む。 身部下方の刻銘

身部下方は、上・下二段に分け刻銘がある。上段は、四行で涅槃経に出る諸行無常の偈(げ)を刻む。

下段も四行の銘文だが、摩耗が激しく解読には至っていない。

涅槃経に出る偈(げ)

(げ):「諸行無常(しょぎょうむじょう)、是生滅法(ぜしょうめっぽう)、生滅々已(しょうめつめつい)、寂滅為楽(じゃくめついらく)

[ 諸行は無常である。これ生滅の法である。生滅を滅しおわりて、生も滅もない寂滅を楽しみとする。]

刻銘部、下段

四行目に紀年銘があるはず。読めそうで、確定できない。なんとも悩ましい。

※ 中別所(なかべっしょ)石塔婆群 掲載分一覧

 中別所 正和三年銘 金剛界大日種子石塔婆                石仏と石塔-目次!

中別所(なかべっしょ)石塔婆群 全景 (公卿塚)

向って右端、樹木の枝陰に立つが本石塔婆(No:弘前66)

 板碑(いたび)

*JR 弘前駅前から弘南バス 弘前~船沢・三ツ森線、または弘前~弥生・新岡・葛原線に乗車、「折笠バス停」下車、北東方向へ約1.7Km。

(撮影:平成25年10月13日)