清浄寺(しょうじょうじ)(静岡県牧之原市道場68)
当地の豪族 勝間田氏の墓と伝承される五輪塔と宝篋印塔の混合式石塔群。南北朝時代前期の紀年銘が二基確認されている。
清浄寺(しょうじょうじ)混合式石塔群(勝間田氏の墓)正面八基 (市指定史跡、南北朝時代、安山岩、最大高 120Cm)
中央部 混合式石塔 三基
清浄寺 混合式石塔群(勝間田氏の墓)中央三基(市指定史跡、南北朝時代前期、安山岩、最大高 120Cm)
中央部の石塔二基に南北朝時代前期 観応二年(1351)と文和二年(1353)の紀年銘がある。
観応二年(1351)銘は、願主 智阿弥陀仏の造立。文和二年(1353)銘は、建武四年(1337)正月八日に没した住一房の供養塔として造立したという。
向って左から四基目(中央)の混合式石塔
石塔群中最大高の石塔で、よく整った形状をしている。南北朝時代前期の造立。
風・空輪、一石からなり空輪は宝珠形。四門の梵字はない。 | ||
石塔群八基中、向って左から四基目の混合式石塔 | 水輪、肩の張った壺型。四門の梵字はない。 |
笠
段型は下二段、上五段で最上段は側面二区の露盤とし、隅飾は二弧輪郭付きでやや外傾する。
基 礎
上端は二段、側面は四面とも二区で内は無地。
台 座
上端は複弁反花、側面は二区で内は無地。
清浄寺(しょうじょうじ)混合式石塔群(静岡県牧之原市道場68)
清浄寺(しょうじょうじ)混合式石塔群(勝間田氏の墓)八基 (市指定史跡、南北朝時代)
五輪塔の風・空輪と水輪、宝篋印塔の笠と基礎を混合した独特の石塔。
静岡県沼津市には、同形式の霊山寺(りょうぜんじ)変形宝篋印塔がある。
清浄寺(しょうじょうじ)混合式石塔群(勝間田氏の墓)八基 (市指定史跡、南北朝時代)
風・空輪と水輪に五輪塔 四門の梵字を刻んだものもある。
清浄寺(しょうじょうじ)混合式石塔群(勝間田氏の墓)
石塔群は、この山に点在していたものを集めたと伝えられ、覆屋内に安置されている。
清浄寺(しょうじょうじ)(時宗 遊行派)
鎌倉時代中期 弘安五年(1282)恵法(えほう)和尚が堂宇を建立し清浄寺と名付けた。
*JR東海道本線線 藤枝駅前から、しずてつジャストラインバス「相良営業所」行きに乗車、「鹿島バス停」下車 、北西方向へ徒歩 約5分。
(撮影:平成25年12月16日)