吉祥院(きちじょういん)(埼玉県川口市南町2-6-8)
阿弥陀三尊種子を主尊とする板碑で、板碑群のなかで最も新しい室町時代中期 永正元年(1504)の紀年銘がある。
吉祥院(きちじょういん)阿弥陀三尊種子板碑(室町時代中期 永正元年 1504年、緑泥片岩、高さ 58Cm 下幅 18Cm)
門内参道右手、板碑群の右端に立つ。身部は、上方に阿弥陀三尊の種子、下方に供養者名と紀年銘を刻む。 |
板碑 頭部
頭部山形を欠損する。下に二条線、身部の輪郭はない。
身部上方、「阿弥陀三尊」の種子。主尊の阿弥陀種子にだけ、蓮座と月輪が刻まれている。 |
阿弥陀三尊種子は、上方に阿弥陀如来の種子「キリーク」、向って右下 に観音菩薩の種子「サ」、左に勢至菩薩の種子「サク」を刻む。
身部、下方の刻銘
下方中央に「道性禅門」、向って右に「永正元年(1504)、甲子」、左に「八月五日」と刻む。
刻銘:「永正元年(1504)、甲子」 | 紀年銘の判読できる板碑群中、一番新しい。 |
吉祥院(きちじょういん)板碑群
覆屋の下、四基の板碑が安置されている。
吉祥院(きちじょういん)(真言宗智山派)
本尊の毘沙門天は武州川口七福神の一つに数えられている。
*JR京浜東北線「川口駅」下車、西方向へ徒歩 約18分。
(撮影:平成25年3月9日)