真名板(まないた)薬師堂(埼玉県行田市真名板1532)
阿弥陀如来の種子を正面に刻んだ巨大な板碑で、鎌倉時代中期 建治元年(1275)銘の板碑
真名板薬師堂 阿弥陀一尊種子板碑 (市指定文化財、鎌倉時代中期 建治元年 1275年、緑泥片岩、高さ 351Cm 下幅 87Cm)
本堂に向かって左手側に立っている。上方に阿弥陀如来の種子「キリーク」、その下に「南無阿弥陀仏」の六字名号、紀年銘を刻む |
板碑 上部
頭部山形、下に二段の切込をつくりる。塔身は二重線の輪郭を巻く
上から、三弁宝珠、荘厳体の阿弥陀の種子「キリーク」、蓮華座 | 中央に「南無阿弥陀仏」の六字名号、両脇に五輪塔を刻む |
板碑、下方の刻銘
中央に「建治元年(1275)乙亥、九月 日、沙弥西念、敬白」、左右に
「右志者奉為過往、主君幽儀滅罪生善」、「乃至法界群類平等、利益仍造立之如件」の刻銘がある
武士階級で在俗出家した西念が、主君の為に、鎌倉時代中期の建治元年(1275)に造立した。
地上高 351Cmの堂々たる板碑で、「六字名号」の中央が磨滅しているのは、長年倒れていて子供の走りとび台になっていた為という |
金剛界大日一尊種子板碑(鎌倉時代中期 文永二年 1265年、緑泥片岩、高さ 65Cm 下幅 22Cm) |
巨大板碑の向かって左側に立つ。板碑は、身部上方に金剛界大日如来の種子「バン」を蓮華座上に薬研彫し、その下に巨大板碑より若い
「文永二年(1265)八月 日」の紀年を刻む。巨大板碑の写真、左横に写っているが、気がつかないくらい小さく見える。
真 名 板 薬 師 堂
*JR高崎線 鴻巣駅から朝日バス 真名板十字路行きに乗車、「蓮江病院入口バス停」下車 東南方向へ 約200m。または秩父鉄道行田市駅から行田市循環バス東循環で「地域文化センターバス停」下車、北方向へ 約200m。
(撮影:平成22年4月9日)