修学院離宮(しゅうがくいんりきゅう)(京都市左京区修学院藪添 他)
明暦二年(1656)頃から後水尾上皇により造営工事が起こされ、万治二年(1659)に完成した山荘で、上・中・下の三つの離宮(御茶屋)からなる
修学院離宮 上離宮 浴龍池(よくりゅうち)
下離宮
離宮の正門を入った所にある寿月観と庭園からなり、離宮中で最も小さい。庭園は池泉観賞式庭園
御幸門(こけら葺の屋根、板戸に花菱紋の透かし彫りが施されている) | 袖形灯篭 (石橋を越えたところにある) |
御幸門から寿月観に至る庭園 (所々に灯篭が配されている)
四角型灯篭 | 矢倉灯篭 |
下離宮 庭園(矢倉灯篭がアクセントをつけている)
寿月観(じゅげつかん) 内部 | 「寿月観」の扁額は、後水尾上皇の宸筆(しんぴつ) |
中離宮
楽只軒と客殿、南に庭園がある。当初の造営時にはなかったが、明治18年(1885)に隣接する林丘寺(りんきゅうじ)から返還された
楽只軒(らくしけん)と客殿
客殿、霞棚(かすみだな)と貼付けの色紙、艶やかな引手の意匠 | 鯉の絵は作者不詳だが、網は丸山応挙の筆と伝えられている |
客殿は、光子内親王のために、天和二年(1682)に女院御所から移築したもの
織部灯篭 (客殿の前) | 手洗鉢 (客殿の横) |
上離宮
谷川をせき止め、大きな池(浴龍池)を中心にすえた回遊式庭園で、池を一望する南東の高みに隣雲亭(りんうんてい)、中島に窮邃亭(きゅうすいてい)がある
浴龍池の向こうに窮邃亭(きゅうすいてい)
池には舟遊びの為、舟がつながれている | 滝見灯篭 |
西浜から見た浴龍池
右上の建物が隣雲亭(りんうんてい)。後ろの山は、修学院山
松並木から見た大刈込み。最奥は比叡山
谷川をせき止めてつくった浴龍池の土堤に四段の石垣に土留めをし、その石積みを目隠しするため数十種類の常緑樹を混植した生垣
*叡山電鉄 「修学院駅」下車 徒歩 約20分
(撮影:平成21年1月14日)