箱根五輪塔(俗称:曾我兄弟・虎御前墓)

 箱根五輪塔(俗称:曾我兄弟・虎御前墓)(神奈川県足柄下郡箱根町)

箱根五輪塔三基(重要文化財、鎌倉時代後期、安山岩)

向かって左二基は、曾我兄弟の墓、右の一基は虎御前(曾我兄弟十郎の恋人)の墓と呼ばれているが、関係はなく地蔵信仰の遺品

 五輪塔(俗称:虎御前墓)

五輪塔(俗称:虎御前墓、重要文化財、鎌倉時代後期 永仁三年 1295年銘、安山岩、高さ 232Cm)

俗称:虎御前墓の背面地輪には、永仁三年(1295)に地蔵講結縁衆の平等利益のために造立したとの刻銘がある

地蔵講の刻銘がある五輪塔では、日本最古といわれている

 五輪塔(俗称:曾我兄弟の墓)

五輪塔(俗称:曾我兄弟の墓、重要文化財、鎌倉時代後期、安山岩、向かって右:高さ 259Cm  左:高さ 253Cm)

五輪塔背面

通常、五輪塔の四面には、発心、修行、菩提、涅槃を意味する梵字を刻む

五輪塔(左)正面の水輪には、梵字にかえて地蔵菩薩が刻まれている 五輪塔(右)正面の水輪には、梵字にかえて地蔵菩薩が刻まれている

右の地蔵菩薩は、比丘尼形で合掌しているため「龍樹菩薩」との説もある

この五輪塔の配置になったのは江戸時代初期以降で、創建当初の配置は不明

曾我兄弟の仇討にちなんで、赤穂浪士の中心「大石内蔵助」が東下りの際、この五輪塔の苔を取って「守り袋」に忍ばせたと伝えられている

左側五輪塔の水輪 右側五輪塔の水輪

水輪に刻まれた地蔵菩薩により、地蔵信仰の五輪塔であることを示している

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五輪塔三基は、鎌倉時代後期を代表する名品

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*JR小田原駅から伊豆箱根バス、箱根登山バス<箱根町・元箱根行き>に乗車、「曾我兄弟の墓」下車すぐ

(撮影:平成19年5月4日)