(弘前市史 No:大鰐 17 )
阿弥陀堂跡(あみだどうあと)石塔婆群 (青森県南津軽郡大鰐町三ツ目内字富岡)
青森県の中世石塔婆で、一番新しいと思われる室町時代前期 応永二十年(1413)の紀年銘が指摘されている石塔婆。
阿弥陀一尊尊種子石塔婆 (町指定文化財、室町時代前期 応永二十年 1413年、石英安山岩、高さ 約70Cm 幅 43Cm 厚さ 16.5Cm) |
二分断の下方は、以前から紹介されているが、上方が一緒に置かれていた。早期の修復と阿弥陀堂跡石塔婆群の整理・解明が望まれる。
弘前市史には、二分断の下方が掲載されている。青森県で一番新しい「応永二十年(1413)」の紀年銘を指摘する。 |
二分断の上部片は、月輪内に阿弥陀如来の種子「キリーク」、下部片の中央に「應永廿年(1413)十月廿二日、敬白」、その両側に願文を刻む。
石塔婆 上部
月輪内に阿弥陀如来の種子「キリーク」を刻む。
石塔婆下部、刻銘
刻銘:「應永廿年(1413)十月廿二日、敬白、口口口干時、口口口口乃故」
但し、紀年銘は確定していない。
阿弥陀堂跡(あみだどうあと)石塔婆群 (青森県南津軽郡大鰐町三ツ目内字富岡)
月輪内に阿弥陀種子「キリーク」を刻む石塔婆で、下方が折れ紀年銘は不明。
阿弥陀種子石塔婆 (町指定文化財、紀年銘なし、石英安山岩)
阿弥陀堂跡(あみだどうあと)石塔婆群 (青森県南津軽郡大鰐町三ツ目内字富岡)
阿弥陀堂跡には、数多くの断碑が残っている。
金剛界大日種子石塔婆 (町指定文化財、紀年銘なし、石英安山岩)
金剛界大日如来の種子「バン」を刻む断碑。
阿弥陀堂跡 金剛界大日種子石塔婆 (町指定文化財、紀年銘なし、石英安山岩)
月輪内に金剛界大日如来の種子「バン」を刻む断碑。
阿弥陀堂跡(あみだどうあと)石塔婆群、内部の状況
極楽寺(ごくらくじ)阿弥陀種子石塔婆(岩手県) 石仏と石塔-目次!
阿弥陀堂跡(あみだどうあと)石塔婆群
八角形の覆屋内に約三十基の石塔婆が置かれている。(断碑が多い)
*弘南鉄道 大鰐線「宿河原駅」下車、南西方向へ 約600m。「富岡バス停」の南側、家並みの裏側に立つ。
(撮影:平成25年10月14日)