兼平天満宮 阿弥陀種子石塔婆(弘前市史No:岩木 6 )

 兼平天満宮(かねひらてんまんぐう)(青森県弘前市大字兼平字山下)

   阿弥陀種子を主尊とする石塔婆で、法華経化城喩品に出る偈(げ)を刻む。鎌倉時代後期 永仁四年(1296)の紀年銘がある。

阿弥陀種子石塔婆(市指定文化財、鎌倉時代後期 永仁四年 1296年、安山岩、高さ 130Cm 幅 122Cm 厚さ 16Cm)

天満宮参道の中程、右手に立つ。石面は、上方に阿弥陀種子、左右及び下方に法華経化城喩品に出る偈(げ)、願文、紀年銘を刻む。

兼平は、石塔婆の石材 「兼平石(かねひらいし)」の産地で、兼平石は輝石安山岩。

石塔婆 上方

阿弥陀如来の種子「キリーク」

石塔婆 の刻銘

刻銘:願以此功徳 普及於一切 、我等与衆生 皆共成仏道、右口口者光師口口口口、

・・・・・・・・・・・・・・・、永仁四年(1296)、丙申、八月十日敬白」

偈(げ):「願以此功徳(がんにしくどく) 普及於一切(ふぎゅうおいっさい) 我等与衆生(がとうよしゅじょう) 皆共成仏道(かいぐじょうぶつどう

[ 願わくばこの功徳をもって、あまねく一切に及ぼし、我等と衆生と、皆共に仏道を成ぜん ]

兼平天満宮 金剛界大日種子石塔婆(弘前市史No:岩木 7 )

 兼平天満宮(かねひらてんまんぐう)(青森県弘前市大字兼平字山下)

   金剛界大日種子「バーンク」を主尊とする石塔婆で、紀年銘はない。

兼平天満宮 金剛界大日種子石塔婆 (市指定文化財、紀年銘なし、安山岩、高さ 54Cm 幅 44Cm 厚さ 19Cm)

天満宮参道、上記 阿弥陀種子石塔婆と一群の場所に立っている。石面上方に金剛界大日如来の種子「バーンク」を薬研彫する。

石塔婆 上方

金剛界大日如来の種子「バーンク」(空点と荘厳点が欠けている。)

石塔婆 三基

向って左端に阿弥陀種子石塔婆、右端に金剛界大日種子石塔婆が立つ。中央は地蔵種子石塔婆。

 兼平天満宮 永仁四年銘 石塔婆(断碑)                  石仏と石塔-目次!

兼平天満宮(かねひらてんまんぐう)

 板碑(いたび)

*JR弘前駅前から弘南バス 弘前~大秋・川原線に乗車、「如来瀬バス停」下車、北西方向へ 約1Km。「弘前駅観光案内所」で、レンタサイクルを利用するのも便利。

(撮影:平成25年10月14日)