真福寺(しんぷくじ)二尊種子石塔婆

 真福寺(しんぷくじ)(山口県周南市福川中市町6-27)

   三基ある石塔婆の中央に位置する。地蔵と不動という珍しい組合わせの二尊を主尊とする石塔婆で、鎌倉時代後期 乾元二年(1303)の紀年銘がある。

真福寺 二尊種子石塔婆 (市指定文化財、鎌倉時代後期 乾元二年 1303年、平野石:安山岩、高さ 133Cm)

本堂北側、歴代住職墓地後方に立つ。身部は表面に、地蔵菩薩・不動明王の種子を大きく籠字彫りし、左下に紀年銘を刻む。

板碑 頂部

頂部平行、二条線はない。

石塔婆、上部 石塔婆、下部

石塔婆は表面に地蔵菩薩の種子「カ」と不動明王の種子「カーンマーン」を連続して籠字彫し、下方の向って左側に「乾元二年(1303)二」と刻む。

石材は地元産の平野石(安山岩)を使用する。

地蔵菩薩の種子「カ」 不動明王の種子「カーンマーン」

籠字彫(かごじぼり)された二尊種子

籠字彫(かごじぼり):文字の輪郭だけを線刻する。

刻銘:乾元二(1303)二」 現地説明板(部分)

真福寺(しんぷくじ)石塔婆群(三基) (市指定文化財、鎌倉時代後期 )

三基の石塔婆は、もと真福寺北側の福川小学校、その北側にあった隠居寺で発見され当地に移された。

 真福寺(しんぷくじ)八月二十三日銘石塔婆                   石仏と石塔-目次!

真福寺(しんぷくじ)(曹洞宗)

江戸時代初期 建咲院(けんしょういん)四世 仁庵等怒(にんなんとうじょ)により開かれた。

 板碑(いたび)

*JR山陽本線 「福川駅」下車、北西方向へ徒歩 約7分。

(撮影:平成26年 3月13日)