向徳寺 正応六年銘 阿弥陀三尊種子板碑

 向徳寺(こうとくじ)(埼玉県比企郡嵐山町大蔵 635)

   向徳寺 板碑群中、在銘最古の板碑で鎌倉時代後期 正応六年(1293)の紀年銘がある。

向徳寺阿弥陀三尊種子板碑(鎌倉時代後期 正応六年 1293年、緑泥片岩、高さ 136Cm 下幅 38Cm)

頭部山形を損傷、下に二段の切込、身部は一重の輪郭を巻き、上方に阿弥陀三尊種子を蓮華座上に、下方に紀年銘を刻む。

板碑 頭部

頭部 山形を損傷、下に二段の切込、額部はなく、身部は一重線の輪郭を巻く。

身部上方、蓮華座上に阿弥陀三尊の種子を刻む。 板碑群中、在銘最古の板碑で、正応六年(1293)の紀年銘がある。

阿弥陀三尊種子は、上方に阿弥陀如来の種子「キリーク」、向って右下 に観音菩薩の種子「サ」、左に勢至菩薩の種子「サク」を刻み阿弥陀三尊とする。

三尊とも月輪なしに、蓮華座上に刻まれている。

身部下方の刻銘

身部下方の刻銘は、中央に「正応六年(1293)七月日」、下の左右に「口口、敬白」と刻む。

向徳寺(こうとくじ) 板碑群

 向徳寺(こうとくじ)嘉元三年銘 阿弥陀三尊種子板碑             石仏と石塔-目次!

向徳寺 板碑群 配置図 (現地説明板)

後ろから二列目、向って右より二基目が正応六年(1293)銘 阿弥陀三尊種子板碑。

 板碑(いたび)

*東武東上線 「武蔵嵐山駅」下車、南方向へ徒歩 約25分。

(撮影:平成24年11月10日)